部活の最中に雷の危険がある場合、顧問はどう対応すれば?

屋外で行う部活動を実施している際にも
”雷”が鳴り出したり、雷の予報が出ていたり
することはあるかと思います。

そんな場合には、生徒たち本人が自分で注意することはもちろんですが、
まだ、自分でなかなか全てを判断できない場合もありますし、
危険だとは分かっていても、顧問の先生が「雷ごときで何を怖がっている?」みたいな
感じだったり、あるいは何も言っていなくても、
顧問の先生の顔色を窺って、本来は避難した方が良いのに、
避難できないまま…と、いう事態になってしまう可能性もあります。

部活中に、万が一生徒が雷に打たれるようなことが起きれば
それは、顧問の監督責任が問われることにもなります。

雷は”いきなり”落ちて来ることは基本的にありません。
青空の状態から、生徒めがけていきなり雷が落ちることなどありませんし、
落雷が発生するような日は、必ず、天気予報などでも
ある程度そういった可能性に対して言及しているものです。

ですので、外で活動する機会が多い部活の顧問は
雷の危険性をしっかりと認識した上で対応していく必要があります。

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雷を甘く見ないこと。特にグラウンドなどは危険

未だに、雷を甘く見ている人はそれなりにいますが、
雷は想像以上に恐ろしいものであり、場合によっては
人の命を奪ってしまったり、重大な後遺症を残すこともあります。

運動部系の部活動において、
”グラウンド”などで活動することも多いと思いますが
雷の発生時に危険度が非常に高い場所のひとつが、
こういった”広い場所”になります。

実際に落雷による事故が発生する際には
”広い場所”で何らかの活動をしていた人などが
巻き込まれるケースも非常に多く、
運動部の活動などを”外”で行っている場合は、
そもそも”非常に危険な場所にいる”ということを
特に顧問は正しく認識しなくてはいけません。

体育館やその他ホールなどでの活動であれば問題ありませんが
屋外で活動している場合、”細心の注意を払う必要がある”ということは
覚えておきましょう。

雷は必ず前触れがある。いきなりは落ちて来ない

雷は必ず”前触れ”が存在します。

”いきなり落ちて来た”ということはあり得ません。
もちろん、”落雷1発目”で、いきなり直撃することはありますが、
青空の状況からいきなり落雷が発生することはなく、
必ず”前触れ”があります。

それらについて、運動部の顧問は特にちゃんと理解しておかなくてはいけません。

”1発目の雷”がいきなり直撃することは可能性としてはもちろんありますが
”1発目の雷”が鳴る前に簡単な知識さえ身に着けておけば、
危険性は察知できますから、そこのところの知識を身に着け、
安全に対処する必要があります。

では、どんな点を注意深く観察していればよいのか、それを見ていきましょう。

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その日の天気予報を把握する

落雷が発生するような日は、
大抵の場合、事前に天気予報で
ゲリラ雷雨や雷などについて、言及しています。

こういったことを把握することは別に難しいことではなく、
毎朝、天気予報のサイトを除けば3分もかからずに把握できることです。

ウェザーニュースのサイトでも良いですし、
Yahoo天気や気象庁のサイトでも
その日、雷の危険性があるかどうかは把握することができます。

屋外での活動が多い部活の顧問をする場合は
生徒の命を預かる者として、
このぐらいは(時間もかかりませんし、専門知識も必要ありません)
把握しておくことが、望ましいかと思います。

結果的にそういうことを把握しておくことが
生徒を守る、ということだけではなく
自分自身の立場を守ることにもつながるわけです。

空模様を確認する

ゲリラ雷雨の予報が出ている日でも、
”完全な青空”の状態から落雷が発生することはなく、
空模様を見ていれば、雷の危険性があるかどうかはある程度分かります。

落雷が発生する際には、”必ず”雨が降ってなくても、
どす黒い怪しい雲や、モクモクとした雲が次第に
近付いて来るので、すぐに分かります。

”これすらなく、落雷が直撃する”可能性はほぼないので、
黒い雲やモクモクした雲が近付いて来たら
”危険である”と判断し、いったん屋内への移動を指示するなどの
対応を行うと良いでしょう。

ゲリラ雷雨の予報が出ている+モクモクした雲、
この2つが揃えば、屋内へ撤収する判断をするのは
顧問の役割です。

”雲に覆われてるけど雨が降ってないからいいや”だとか、
”雨は降っているけど、雷は鳴ってないからいいや”だとか
そういった考え方はただの”油断”です。

そのような判断をしてしまわないように、
注意して下さい。

雨雲レーダーを確認する

さらに分かりやすいのが”雨雲レーダー”で、
スマホなどで気象庁の雨雲レーダーなどを
確認して頂ければ、
すぐに”周辺地域に雨雲が発生しているかどうか”と、
”周辺地域で発雷しているかどうか”も、分かります。

例えば今現在、自分たちのいる場所が晴れていても、
県内で雨雲が発生していたり、発雷しているような場合は
”自分たちのいる地域にもそれが起きる可能性がある”ということを
事前に頭に入れておくことができますし、
危険をかなりの精度で察知することができます。

天気予報を見て、怪しい時間帯になってきたら
雨雲レーダーさえ確認しておけば
高い確率で、部活中の事故を防ぐことは可能です。

気象庁の雨雲レーダーでは、
雷活動度の他、実際に発雷した記録も見ることができますので、
危険性はかなり分かりやすく判断できるかと思います。

普段、ゲリラ豪雨の予報などが出ていない日にまで
見る必要はありませんから、
ゲリラ豪雨の予報が出ている日だけでも、
定期的に雨雲レーダーを確認するようにし、
安全のための対応をしていくと良いと思います。

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雷注意報は「参考」に

雷注意報に関しては”出ていたら外で運動しない”…とまでは
しなくても良いとは思います。

と、言うのも、雷系の警報は、
”雷注意報”しかないために、
”可能性があまり高くないような日”にも頻繁に発出されます。

”雷注意報が出たら屋外運動はやめよう”としてしまうと、
夏場は毎日発出されることもあるために
”外で運動できない日ばかり”になってしまいます。

実際、雷注意報が出ても、
雷が鳴らないような日は非常に多いため、
”雷注意報が出ている日は、雨雲レーダーと空模様を注意深く確認する”と、
いうことを意識しておき、
状況に応じて判断するのがベストです。

雷注意報は割と”ずっと良い天気の日”にも出ていたりするので、
注意報が出ているだけで部活を屋内にしていると、
夏場は活動できなくなってしまいます。

ですので、注意報が出ている日は、顧問自身が警戒を
強める日として、しっかりと警戒を怠らないようにし、
その上で、活動、雲行きが怪しくなってきたり、
雨雲レーダーを定期的に確認して怪しいと感じた場合は
屋内に移動するなど、柔軟に対応しましょう。

くれぐれも、空が真っ暗になっているのに
”雷は鳴っていないから大丈夫”だとか、
”雨は降っているけど、今のところ雷は鳴っていないから大丈夫”みたいな
判断はしないようにしてください。

青空からいきなり雷が落ちてくることはまずありませんが、
↑のような状況の場合は、1発目から人的被害を出すような
落雷が発生する可能性はあるため、しっかりと注意しなければ
いけません。

まとめ

雷は決して侮ってはいけないものです。

一方、上のようなポイントを意識して
適切に判断すれば
部活中の落雷事故は防げます。

”いきなり雷が直撃する”ことはありません。

雷が鳴っていなくても、
その日の天気予報・雲行き・雨雲レーダーさえ
チェックしておけば必ず回避できますから、
外での活動を伴う部活を率いる場合、必ずこのことを
頭に入れておきましょう。

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