南海トラフ地震臨時情報の「巨大地震警戒」とは?対応方法を解説!

「南海トラフ地震臨時情報」は、
南海トラフ地震が将来的に発生する危険性があるエリアで
異常が確認された場合に発出される情報です。

この、南海トラフ臨時情報は三段階に分かれており、
発表された場合には
「警戒」「注意」「調査終了」のいずれかが出ることになります。

こちらではこの三段階のうちの、「警戒」について
解説していきます。

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南海トラフの「巨大地震警戒」とは?

前述の通り、南海トラフ地震臨時情報は
三段階に分かれていますが
この「巨大地震警戒」という区分は
三段階の中でも、最も危険性の高い状況で
南海トラフ地震臨時情報で出される情報の中でも
最も高い段階になります。

そう聞くと、”怖い”印象を持つ人も多いと思いますが、
どのような対応をしていけば良いのか、
過去に出たことはあるのか、
この点について、それぞれ解説していきます。

「警戒」が発表される基準とは?

南海トラフ地震臨時情報の”巨大地震警戒”が
発表される基準としては、
まず、南海トラフ地震臨時情報の発表基準が、
南海トラフ沿いで異常な現象が観測された場合となっており、
調査開始・調査継続の際に発表されることになっています。

このうちの”警戒”は、
想定震源域内のプレート境界において、モーメントマグニチュード8.0以上の地震が
発生したと評価された場合…となっており、
つまりは、南海トラフ地震そのものではない地震であったとしても、
かなり大きな規模の地震が発生している場合に発表されるものとなっています。
(8.0と言うと、相当大きな地震になりますので、
 仮に南海トラフ地震本体と関係がない地震であっても
 かなりの被害が出ている状況ということになります)

そのため、これが発表される段階では、
それなりの事態が”既に起きている”という状況である可能性も
高い、ということになり、
いずれにせよ”警戒”が発表された場合に関しては
いつも以上に注意が必要になります。

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過去に「警戒」が出たことはあるの?

南海トラフ地震臨時情報の”巨大地震警戒”は、
南海トラフ地震臨時情報の中でも最大レベルのものになります。

が、これに関しては
今現在は一度も実際に発出されたことはなく、
南海トラフ地震臨時情報が運用され始めてからは
一度も条件を満たしたことはありません。

そのため、今の時点では”過去に出たことはない”と、
いうのが答えになります。

なお、南海トラフ地震臨時情報自体は、
2024年に出たことはありますが、
この時は「巨大地震注意」止まり(3段階中、2段階目にあたるものですね)
だったために、一番上の段階にあたる”警戒”
が実際に発出されたことは今のところはありません。

前述の通り、”警戒”の段階で情報が出ることは、
条件的にもなかなかないことなので、
そう簡単に出ることはありませんが、
もちろん、0パーセントではありませんので、
万が一の時に慌てないよう、しっかりと仕組みは
理解しておくことが大切です。

どう対応すればいいの?

一段階下にあたる”注意”の場合に関しては
基本的に”普段通りの生活を行いながら”というのが
前提の対応になっていましたが、
警戒に関しては、そのもう一段階上になりますので
対応に関しても変化します。

対応としては
”万が一、南海トラフ地震が発生した場合には
 すぐに避難できるような準備”をしておくこと、
そして、発生してからでは避難が間に合わないような場合
(例えば歩行困難な家族がいるなど)は、
事前に自治体などの指示に従い、避難をしておくなどの
対応が必要になります。

この後、何も起きなければ1週間後、2週間後と
徐々に対応を緩めていき、日常生活に戻っていくという
形になります。

”警戒”の場合でも、避難を強制するような法律はなく、
あくまでも呼びかけという形になります。
実際に2024年に一段階下の”注意”の情報が出た場合も、
特に一般人の生活に制限が課されるようなことはなく、
普段通りの生活となっていました。
(イベントなどが独自に中止になったところはありましたが
日常生活上で制限が発生することはありませんでした)

ただ、警戒の場合は、呼びかけや
自主的なイベントの中止や自粛などの動きは
”注意”が実際に発令された時よりも大きくなることは
予想されますので、もしも警戒の呼びかけが出た場合には
しっかりと状況を確認しておくようにしましょう。

必ず南海トラフ地震に繋がるということ?

南海トラフ地震臨時情報の「巨大地震警戒」が発表された場合、
必ず南海トラフ地震が起きてしまうのかどうか。

この答えとしては「No」で、
段階としては一番上の段階である「巨大地震警戒」が
発出された場合であっても、必ずしも南海トラフ地震そのものが
起きるとは限りません。

地震活動は人間がコントロールしているものではありませんので、
あくまでも、”その可能性が平常時よりは高まったと考えられる”という
状況であるだけです。

そのため、必ずしも南海トラフ地震臨時情報の巨大地震警戒が
発表された場合でも”南海トラフ地震が絶対に発生するわけではない”ということは
覚えておきましょう。

これは一段階下の”注意”でも同じことで、
地震に関係する情報は、あくまでも”人類がこれまでのデータや知識を元に”
予測しているものになりますので、
現時点で100パーセント予測することはできません。

また、南海トラフの”巨大地震警戒”に関しても、
この情報が出た場合は”50パーセントの確率で~”とか、
そういう高い数字であるわけではありませんので、
その点はしっかりと頭の中に入れておきましょう。

確かに、こういう名前がついていると、
”今すぐにでも起きそうなイメージ”を受けてしまいがちですが、
そういうことではありません。
(もちろん、実際に発生する可能性も0パーセントではありませんが
必ず発生する、ということでもありませんので、
あくまでも冷静に対応すること大切です)

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何も情報が出ていない場合でも…

逆に、南海トラフ地震臨時情報が出ていない場合であっても
”100パーセント南海トラフ地震が発生しない”ということでは
ありませんので、この点も注意が必要です。

地震というものは”いつ” ”どこで”発生するかの予測が
現時点での技術では正確に予測することは
不可能であり、確実な予測は
発生する・しない、どちらともすることはできません。

過剰に不安を覚える必要はありませんが、
良い方向にも、悪い方向にも、確実な予測は難しい
ということは頭の中に入れておきましょう。

まとめ

南海トラフ地震臨時情報の巨大地震警戒の
情報が出た場合でも、
必ずしも南海トラフ地震が発生するわけでは
ありません。

ただ、平常時よりもそのリスクは若干高まる状態と
なりますので、しっかりと備えを見直しておくこと、
避難経路や場所などを見直しておくこと、
万が一起こってからでは避難が難しい場合などに
関しては必要に応じて事前避難しておくなど、
上手く対応していきましょう。

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