クジラやイルカが座礁するのは地震の前触れというのは本当なのか?

大きな地震が来る前に、
クジラやイルカが座礁する…
なんて話を聞いたことはありませんか?

確かに、実際に大きな地震の前にこういったことが
あったことはあります。
なので、これは本当なのではないか?と
思ってしまう人もいるかと思いますが、
不必要に不安を感じる必要はありませんし、
偏った意見を信じる必要もありません

”今現在分かっている事実”を知っておき、
その上で判断することが大切です。

クジラやイルカの座礁が地震の前兆だと
信じている人や、研究している人に意見を
聞けば、当然、「関係ある」という方向に
偏った意見になりますし、
「絶対にありえない!」と思っている人に話を聞けば、
「ありえない」という方向に話は偏る、
ということです。

では、実際のところはどうなのでしょうか。
それをしっかりと知っておきましょう。

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地震の前触れと言われるのは何故なのか?

まず、クジラやイルカが座礁すると
地震が発生する、と一部で言われている理由は
何なのか?ということを書いておきたいと思います。

難しい話を書いても、読む皆様にとって
ややこしくなるだけですから、簡潔に書いてしまうと、
人間以外の動物には、人間が感じることのできないものを
感じ取ることができる動物も居ます。
地震に関してもそうです。
犬、カラス、ナマズなど、様々な動物が地震の前に
異常行動を起こすの”ではないか”と言われています。
(※どの動物に関しても科学的に解明されているわけではありません)

クジラやイルカもそうで、地震発生前の地場の乱れなどを
感じ取り、それが原因で方向感覚や行動に異常をきたし、
その結果、座礁してしまうのではないか、と言われているのが
”クジラやイルカが座礁すると地震の前触れ”と呼ばれる
所以になります。

ここまで聞くと、確かに、磁場を感じ取ることができるのであれば
そういったおかしな行動を引き起こしてしまうようなことも
あるかもしれない、とは思うかもしれません。

しかし…

何も解明されていない

現時点で、クジラやイルカの座礁と、地震の関係性については
”何も”解明されていない、というのは事実として
覚えておかなくてはいけません。

そのため
「クジラが座礁した!地震が来るぞ!」というのは間違いですし、
逆に「クジラが座礁しても全く関係ない!」というのも憶測にすぎません。

要するに、関係あるかどうか分かっていない、ということは
今現在の現実になります。

”絶対に関係ある”と言っている人は、言い過ぎですし、
”絶対に関係がない”と言っている人の、言い過ぎです。

関係あるかもしれないし、
関係ないかもしれない。
それが、現時点で分かっているクジラの座礁についてのお話になります。

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必ず地震が起きているわけではない

クジラの座礁や漂着は、そこそこあることです。
もしも、クジラの座礁=地震に結びつくのであれば、
数百頭にも及ぶ座礁のたびに大きな地震が発生して、今頃、
日本は壊滅的状態に陥っているでしょう。

ですが、そうはなっていません。
つまり、クジラやイルカが座礁したところで、
大きな地震が起きていない、というケースも多いわけです。

そのため、一つ言えることは
仮に、座礁の原因の一つが地震であったとしても、
地震以外の原因で座礁することも多い、
ということになります。

そもそも座礁の原因の中に地震が含まれるかどうかも
解明されていませんし、
別の原因がで座礁することもあるので、
少なくとも、クジラの座礁を地震の前兆として
見ることは難しいのではないかと思います。

現時点ではクジラ・イルカが座礁したからと言って、
地震が来る、と考えてしまうのはあまりにも短絡的ですし、
無用な不安を感じているだけであると思います。
あまり、心配しすぎないようにしましょう。

クジラなどが座礁してその近くに地震があったケースも
ありますが、なかったケースの方が多いのですから、
関係ある、ないにせよ、確率としてはかなり低いわけです。

今後の予知にも役立てられない?

クジラやイルカの座礁は、今後の予知に役立てるのも
難しいのではないかと個人的には思います。
仮にクジラやイルカが、地震前の電波などの影響により、
座礁していることもあるとしましょう。

そう仮定した上でお話するとしても、
現時点において「座礁しても地震がない」ということも
多いわけです。
そのため、仮に地震が原因の座礁があったとしても
「その他の原因」で座礁しているクジラ・イルカの方が
遥かに多い。
そういうことになりますよね。

と、なるとクジラ・イルカと地震の関係性が
今後解明されたとしても、
予知には役に立たない、ということです。
他の理由でも座礁する、
しかも、地震以外の理由で座礁する回数の方が多い、と
なれば、全く意味がありません。
座礁するたびに地震に怯えるのも、あまり良くないですし、
そもそも座礁=すぐに地震ではないので、
日付や場所のと特定、地震の規模も予測することは
できません。

これでは、予知とは呼べないでしょうし、
きつい言い方かもしれませんが
予知には全く役に立たない、ということになります。

もしも、クジラやイルカを地震予知に役立てるのであれば
クリアするべき課題が多すぎるので
なかなか現実的には難しいでしょう。

クリアするべきハードルとしては、
・クジラやイルカと地震の関係性の証明
・地震が原因の座礁とその他の原因の座礁を見分けること
・座礁後どのぐらい、どの程度の位置で地震が来るのか

低限、これらをクリアしない限り、
どんなにクジラ・イルカが座礁しても
地震と結びつけるのは難しいのではないかと思いますし、
現時点で「クジラが座礁!地震が来る!」などと騒いでいるのは
根拠のない憶測に基づいた、不安を煽るだけの情報であると思います。

今度、長い時間をかけて、もしもそれが地震予知に
役立つことがあれば、嬉しいことですが、
現状、地震予知にクジラ、イルカの座礁は
全く意味を成していないというのが事実でしょう。

ただ”無関係かどうか”と言えば、また別問題。
関係はあるかもしれませんし、そこは分かりません。
ただ、”予知の役には立っていない”
これだけは、今言える事実でしょう。

気にする必要なし

結論としては、現時点において、クジラ・イルカの座礁を
気にする必要はありません。
何も解明されていないわけですし、
実際の地震の発生を見ても、
クジラとイルカの座礁が地震に繋がっているとはあまり思えません。
(仮に、関係があっても、他の要因での座礁の方が多いです)

そのため、できることとすれば
普通の行動です。
防災グッズを用意したり、避難経路を確認したり、
いざというときのための知識を蓄えておいたり、
そういうことだけです。

他にできることは何もありませんし、
クジラやイルカの座礁があったからと言って、
特別不安に思う必要はありません。
そもそも、地震はいつ起きるかも分かりませんし、
座礁に関係なく、発生している地震も多く存在します。

今後、何かが変わってくれば話は別ですが
現時点において、座礁について
少なくとも地震方面では心配する必要はないかと思います。

まとめ

過剰に「地震が来る!」と言う人も居れば
絶対に関係ない!という人も居ますが、あまり振り回されないようにしましょう。

分かっている事実としては
・座礁と地震の関係性は憶測であり解明はされていない
・座礁=地震とはなっていない(地震が起きていないケースの方が多い)

ということです。
そのため、座礁のニュースがあったとしても
怯える必要はありませんし、
大事なのは、日頃からの防災対策、これに尽きるかと思います。

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