被災時には、
一部の販売店が”通常価格よりも大幅に価格を釣り上げて商品を販売”
しているような光景が残念ながら見受けられます。
もちろん、そういった際の仕入れには、
”いつも使わないようなルート”を使って割高で
仕入れしたりするお店もあるでしょうから、
”普段通りの安売り価格で売る”のは無理な場合もあるでしょう。
ただ、中には定価を大幅に超えるような価格で
平気で販売したり、
足元を見るような質の悪い販売をしたり、
そういった”残念な行為”が見受けられるのも現実です。
しかし、現代において
”こういったこと”をしてしまうと、残念ながら
最終的にはそのお店に跳ね返ってくることになるでしょう。
被災時に、”高額で商品を売りつけるような行為”は
してはいけないのです。
その理由について、解説していきます。
客側からすれば非常にイメージが悪い
販売店側にも色々な事情はあるかと思います。
私自身、販売店の店長経験がありますので、
いつもとは別ルートなどから仕入れをすれば
仕入れ価格が跳ね上がるなど、
そういった事情があることは理解はできます。
しかしながら、それでも”買うお客さん”側から
してみればそのようなことは関係ないことであり、
ましてや、販売店などで勤務した経験のない人にとっては、
基本的に”仕入れ価格が上がる云々”なんてことは
あまり想像しにくいことです。
そのため、客側からすれば、単純に
”非常にイメージが悪い”だけであり、
特に、被災して、精神的にも余裕のない状況の中
そういうことをされると、
それは”強い不満”や”強い恨み”として、
強く強く印象に残ることになります。
人にもよりますが
”この先、永遠にそのお店の名前を忘れない”レベルで
強い不満・恨みを抱いてもおかしくはありません。
被災した人たちは、何らかの不満や怒りなど、
ぶつけどころのない感情を抱え込んでいることもあります。
その負の感情のぶつける先になってしまい、
”一生このお店は使わない”と断言されるレベルに
強い怒りを抱かれてしまう可能性も十分に考えられます。
こういった時の”イメージの悪化”は平時のイメージ悪化よりも
”さらに強く”印象が悪くなってしまいますので、
色々な事情はあれど、店側からすれば
”非常に大きなリスク”を負うことになります。
そのようなことにならないように、店側は慎重に
判断をしていく必要があります。
極限状況下での”怒り”は、平時よりもより強く印象に残るので
決して甘く見てはいけませんし、
被災地の足元を見るような商売は、そもそもするべきではありません。
現代はネット社会。確実に広まる
未だに、企業やお店の中にはこの感覚が十分に
浸透していないところも多いですが
現代は既に”ネット社会”です。
どのような行いであっても簡単に全世界に広まりますし、
その地域限定の話題にしておくことはできません。
今回の話題の件で言えば、
”被災した地域で、悪徳な商売(あるいはそう見えてしまう商売)”を
していると、あっという間にそのことは
ネット上で拡散され、
”お店の名前” ”お店の店舗名” ”何をどのような価格で販売していたか”も
含めて、全て世界中に広まることになります。
昔は、ずるがしこいことをやったり、
世間的には”おかしいだろ”と思われてしまうようなことをしたとしても、
それが全国レベルで広がってしまうことはありませんでしたが
今は違います。
不正も、悪事も、簡単に全国に広まります。
当然、被災地で値段を釣り上げて販売するような行為に
関してもそうで、これをやってしまうと
ネット上に全てが広まり、徹底的に叩かれることになります。
「このお店はこういう店だ」ということが
全世界に広まるので、
当然のことながら”相当なイメージ悪化”になりますし、
例えばそれ(値段を釣り上げる行為)が本社・本部などの意向に
反していた場合、営業停止など重大な結果を
伴なう可能性も否定はできません。
平時に戻ったあとに打撃を受ける可能性
被災時にそのような悪質な商売をしていると、
平時に戻ったあとの”売上”には
大きな影響が出る可能性が高いです。
前述したように、
被災時にそのような行為をしてしまうと、
強烈な印象に残るために、
平時に戻ったとしても、
”2度とこんな店使うものか!”と、いうことになってしまいます。
そして、被災時にはそういった噂は特に広がるために
本来のお客さんとなる近隣住民の人々からは
”この店は困っている時に高値でモノを売るようなお店だ”ということが
広まってしまいます。
もちろん、それでも利用するお客さんもいるとは思いますが
お客さんが大幅に減ることは避けられないでしょうし、
先程も書いたように、ネット上でもそういう話題は
すぐに広がってしまうために、
内外共に”この店はそういう店だ”と、認識されます。
被災時には値段を釣り上げることにより
一時的に儲かったりするかもしれませんが、
将来的なことを考えると
”再起不能なレベルで印象が悪くなってしまう”ために、
特にネット上ですぐに話題が広まる現代においては
”絶対にやってはいけない”ことです。
いつもより仕入れに苦労する、仕入れ価格が高いなどの事情が
あったとしても、被災時に値段を釣り上げるべきではありません。
その時の”痛み”を我慢しなかったことにより、
再起不能の傷を負うことになります。
まとめ
被災時に儲けようとは思わないことです。
もしも、値段を釣り上げることでしか
販売できないほどに入荷に苦労するのであれば
まだ”売らない”方がその後のためになります。
(在庫を持っているけど売らない、ではなく、そもそも最初から仕入しない)
災害発生時にそこにいる人々に対し、
値段を釣り上げたものを売る、という行為に対する
人々の”強い怒り・恨み”は絶対に甘く見てはいけません。