地震などが発生した際には、
被災した当事者を名乗る人物が、
SNS上で支援を募っているような光景も
数多く見受けられます。
2024年元旦に発生した地震でも、
そういった光景は非常に多く見られました。
年々、こういったものは増えている印象で、
”悪質なもの”の数も残念ながら年々増えている状況です。
地震災害などが発生した際の
”支援を募る書き込み”に注意した方が良い理由、
注意すべき点などを、
それぞれ解説していきます。
「悪質なもの」が数多く混ざっている
SNS上に書き込まれた”支援を求める被災者の声”が
全て本物であるような”綺麗な世界”であったならば、
どんどん支援してあげて良いと思いますし、
そうして、被災地の方が少しでも助かるのであれば
素晴らしいことです。
が…残念なことに現実はそんなに綺麗な世界ではなく、
被災者を騙るSNSの書き込みには
”偽物”が多く紛れているのです。
つまりは、実際には被災者でもなんでもないのに
「私は被災者です!」と、声を上げて、
お金などをだまし取ろうとしている、そういった行為が
非常に多く存在しているのです。
とても残念なことですが、この世の中はそういうものなのです。
もちろん、中には本物の被災者の方もいるとは思います。
しかし、かなりの割合で”偽物”も混ざっているために
一般人には判別は困難だというのが現実で、
こういったトラブルに巻き込まれないようにするためには
個人的な支援の求めには応じず、
公的なルートでの支援をしていくことが大事になります。
このポイントについて解説していきます。
本物に見えても要注意
個人的な支援を求める声にも、
もちろん、”本当に困っている人”は混じっているとは思いますし、
実際に助けを必要としている人はいると思います。
が、それ以上に悪さを平気でする人も多く
実際には被災すらしていない(別の場所にいる無関係の人間)のに、
あたかもその場にいるような書き込みをして、
支援を求めたりして、お金をだまし取ったりするような人も
実際にいるのです。
そのため”本物”に見えても注意が必要で、
当然”言葉だけ”で助けて下さい!みたいな人は
とても怪しい…ということはほとんどの人が分かるとは思いますが
(誰でも、そういう文章を書いてSNSに投稿することができる、というのは
少し考えれば誰でも分かることですよね…)
さらに巧妙なものも存在しており、
例えば”全く関係のない実在する住所”を載せて
そこの住人であるかのように装うパターンも実際にありますし、
自分とは無関係の名前を出して、
”本当に困っているんだ”という風を装うような人も残念ながらいます。
つまりは他人の名前や他人の住所を勝手に載せて
被災している本人を装う悪質なケースまで
ある、ということです。
ネット上では名前や住所まで載せている人を見ると
”これは間違いなく本物だ!”みたいに思ってしまう人も
いるかもしれませんが、
それでも偽物の可能性も十分に高い
(他人の名前・住所を勝手に載せているだけ)ので、
名前や住所が掲載されているからと言って、
本物と判断してしまうのは非常に危険です。
識別は残念ながら困難
注意深く観察していれば
当然のことながら、”明らかに怪しいもの”に関しては
すぐに判断することができると思います。
しかし、↑でも書いたような巧妙なものに関しては
残念ながら100%見分けるのは難しく、
本物か、偽物かどうかの判断を確実につけることは
ほぼ不可能です。
そのため、残念なことではありますが、
本物・偽物関係なく基本的には
”個人からの支援のお願い”に関しては
スルーするのが一番確実な方法になります。
もちろん、本当に困っている人である可能性もありますが、
悪意を持っている人である可能性も十分にあり、
それに気づけずに支援してしまったり、
SNS上で拡散してしまったりすると、
悪事に加担することになってしまったり、
誰かを傷つける結果になってしまう可能性もあります。
そのため、非常に残念なことではありますが、
識別が困難である以上、個人的な支援は控えることを
強く、おすすめします。
支援は公的なルートで
↑で書いたことは、被災者を見捨てましょう、ということでは
ありません。
あくまでも”個人からの支援のお願い”は
偽物の可能性も非常に高く、一般的に見分けることは
困難であるため、
公的な支援ルートで支援するようにしましょう、ということです。
公的な募金や、大手企業・団体による募金など、
そういったものを利用したり、
ボランティア(公的に募集されているもの)に参加したり、
そういったことでの人助けですね。
ネット上で助けを求める声を見つけると、
どうしても一刻を争うような状況の場合、
つい手を差し伸べたくなってしまうとは思いますが
それでも、ネット上には”偽物”がたくさんいるために、
うかつに手を差し伸べるべきではありません。
迂闊に支援してしまうとどうなる?
”被災者”を名乗るアカウントに
支援してしまうとどうなるのか。
もちろん、先ほどから書いている通り、本当に
困っている人も混じってはいるはずですから、
もしも相手が本物であれば
実際に人助けになることは確かです。
ただし、偽物も多く紛れており、
もしも偽物を支援したり、SNS上で”偽物”の
助けを求める声を拡散してしまうと
下記のようなことが起きる場合があります。
・お金を騙し取られる
当然偽物の被災者だった場合、
そのお金は人助けにはならず、悪意を持つ人間の手に
渡ることになってしまいます。
場合によっては犯罪などにそのお金が使われる可能性も
0ではないため、間接的に悪事に加担することになってしまいます。
・個人情報が奪われる可能性
個人情報などを聞かれて答えてしまうと、
悪意を持つ人間に、あなたの個人情報が渡ることになります。
また、そうでなかったとしても、支援をしたことで
悪意を持つ人には”こいつは騙しやすい”とターゲットにされる
可能性なども否定はできません。
・他人の住所や名前の拡散に加担してしまう
SNS上では被災地の実在する住所や人の名前を
”関係のない他人が語り”SOSを出すようなケースも
確認できます。
これを知らずに、例えばツイッターなどでリツイートなどを
してしまうと、”関係のない第3者の名前”をネット上に
本人の意思とは関係なく広めてしまう行為に加担することになります。
これは、場合によっては後々トラブルになる可能性もありますので
注意をして下さい。
このような点が懸念されます。
個人的な支援には、基本的に応じず、
公的なルートでの支援を行うようにしましょう。
確実に知り合いなら話は別
もちろん、SNSなどで助けを求めている相手が
”確実に知り合いであると分かっている状況”なのであれば
それは個人的に支援をしても構いませんし、
SNSで拡散しても(本人が望んでいるなら)構いません。
ただし、多くの場合は見ず知らずの他人だと思いますから
見ず知らずの他人の”個人的なSOS”に関しては
むやみに反応したりせずに、
先ほどから書いている通り、
公的な支援のみに限るようにしましょう。
まとめ
SNSに存在する”助けを求める声”が
本当に全て本物だけの世界であれば、
どんどん助けられる人は助けていって良いと思いますし、
それであれば、本当に困っている人もかなり救われる…
はずですが、残念ながら人間はそんなに綺麗な生き物ではなく、
被災者を名乗り、お金を騙し取ったりする
悪意に、SNSは満ちています。
ですので、”こういう人たちのせい”で、
本当に困っている人を個別に支援することは
ほぼ不可能になってしまっているのが現実です。
偽物にお金を払うのは一番やってはいけないことですので、
公的な募金などを活用するようにしてください。