地震の際には玄関に避難するのが安全だと言われています。
それは果たして本当なのでしょうか。
いざと言う時のために「地震の際に玄関に行くこと」が
果たして本当に正しいのかどうか、ということも
知っておいて損ではありません。
正しい知識を身に着けてとっさの時に
どう行動するべきかどうか、頭の中で考えておくことも
大切になります。
全てがマニュアル通りに行くとは限りませんが、
知識として蓄えておくことで、
自分の身に迫る危険を少なくすることもできるかと思います。
大事なことですので、しっかりと覚えておくようにしましょう。
玄関は安全なのか?
地震災害発生時の玄関は基本的には「安全」と
されています。
他の場所と比べると、安全性が高いのは事実でしょう。
玄関が安全な理由について書いておくと、
まず、玄関は頑丈に作られていることが多く、
他の部屋に比べて、狭い空間に柱がたくさん入っているため、
玄関は他の部屋と比べて崩れにくい、というのが一つの理由に
なりますね。
全ての建物がそうとは限りませんが、玄関は比較的
頑丈にできていることが多いのです。
2つめの理由としては
「逃げ道を確保できる」ということですね。
地震災害時には、各所の扉が開かなくなってしまうことも多く、
逃げられなくなってしまう可能性も高いのです。
玄関に居ることで、とりあえず扉を開けて、逃げ道を確保
しておくことができますから、そういった意味でも安全、
ということになります
(ただし、飛び出しをすると危険ですから、それは避けるようにしましょう)
3つめの理由は
玄関は落下物などが少ない、ということですね。
ただし、これは、各ご家庭によって、玄関の環境は違いますから
必ずしも落下物が存在しない、というわけではありませんから、
その点に関しては間違えないようにしましょう。
以上の理由から玄関は安全であるとされていますが、
100パーセント安全、というわけではなく
ご家庭によって違いはありますので、
自分のご家庭の玄関周りの環境をよく確認しておきましょう。
また、下記に、注意点をあげておきますので、そちらも
参考にしてみてください。
飛び出すのは危険!
玄関の扉を開けて、安全を確保しておくのは、構わないのですが、
玄関から飛び出してしまうのは危険行為です。
地震災害時にはガラスなどが落ちてくる可能性もありますし、
その他の落下物が落ちてくる可能性もあります。
そのため、扉を開けて飛び出す、ということは
危険行為なので、絶対にしないようにしましょう。
”玄関”は安全でも、飛び出せば安全ではありません。
外に出るのであれば、揺れが落ち着いてから、
安全を確認して、ゆっくりと出るようにしましょう。
また、玄関が崩れそうになった、などの緊急事態の場合は、
玄関から出る必要もあります。
そういった緊急事態の場合は、マニュアル通りいかないことも
ありますから、臨機応変に判断して、一番安全だと思われる
方法を利用するようにしましょう。
家庭によっては危険な場合も
玄関の状態によっては、危険な場合もあります。
例えば、玄関付近に落下しそうなものが大量にある場合、
玄関はかえって危険な場所になってしまいます。
日頃から、玄関の配置などを確認しておき、
危険な玄関になってしまっていないかどうかを
しっかりと考えることは、大事なことであると思います。
日頃の備えとして、玄関に置いてある倒れそうなモノ、
落っこちてしまいそうなモノなどは移動したりするなどして、
安全な玄関を作るようにしましょう。
自分の玄関が危険な空間になっていないかどうか、
しっかりと確認しておくことは、大切なことであると思います。
移動できないことも…!
玄関は安全!などと言われますが、本当に大きい地震の場合、
揺れが強く、玄関に移動などできない場合もありますし、
トイレや浴室などに居た場合、すぐに玄関に移動することは
難しいでしょう。
その時に居る場所によって、どうするべきか、と言う行動は
変わってきます。
例えば、浴室に居る際にパニックになって飛び出して、
玄関に移動したりすることは逆に危険ですし、
2階に居た際に、パニックになって階段を駆け下りたりすれば、
それはそれでまた、危険なことになります。
無理して玄関に向かえば、かえって危険になりますから、
必ずしも玄関に向かう、ということが正解であるとは限らないのです。
その時に居る場所、その時に自分がしていたこと、
これによっても安全性は大きく変わってしまいますから、
その点に関しては注意すると共に、
移動できない場合は、無理をせずに、
その場でできる、一番安全な選択をするのがベストです。
普段からできる備え
ゼッタイに安全、とは言えませんが、避難経路の確保などの
観点から考えても、玄関付近は、安全な確率が高い、というのは
事実であると思います。
そのため、普段から出来る備えとしては玄関付近の
落下する可能性のあるものを補強したり、
落下しそうなものを玄関から移動させてしまったりするのは
1つの有効的な方法であるかと思います。
安全な玄関を作っておき、いざと言う時のための
安全確保のための場所にしておくことは、
有事の際に、役立ってくれると思います。
万が一の際に、玄関までたどり着けるかどうか、
ということは分かりませんが、それでも、できうる限りのことを
予めしておく、ということは大事なことでしょう。
玄関に移動したらどうすればいいの?
もしも地震災害が発生して、玄関に移動した場合は
どうすれば良いか、という点をまとめていきたいと思います。
まず、大事な前提として、玄関に移動した=絶対安全ではない、
ということは覚えておく必要があります。
玄関でも、落下物がないとは限りませんし、
ガラスなどが割れる可能性はありますから、
その点には注意する必要があります。
周囲の状況には常に注意をするようにして、
もしも玄関に居た方が危険、玄関に移動した方が危険であると
自分が判断したのであれば、
無理して玄関に移動する必要は全くありません。
玄関に到着したあとは、上でも書きましたが、
慌てて外に飛び出さないようにして下さい。
これは、非常に危険な行為なので、外に出るのは
基本的に「揺れが落ち着いてから」にすることが
大切なポイントとなります。
揺れている最中には、なるべく外に飛び出さないように注意しましょう。
ただし、外に飛び出さないようにすることは大切ですが、
「玄関の扉を開けて、閉まらないようにしておく」ことは
非常に大切になります。
トイレでも浴室でもそうですが、「閉じ込められてしまう」ということは
地震災害時において、とても恐ろしいことです。
そのため、玄関の扉は開けておき、何らかの方法で
しっかりと閉まらないようにしておくことが大切になります。
その上で、揺れが落ち着いたら、外に出る場合は
ゆっくりと安全確認をして、外に移動するようにしましょう。
ただ、これも”基本的”なことであり、
万が一玄関が崩れそうになったりした場合など、
緊急時はここに書いてあることは無視して、
その時その時で、一番安全だと思われる行動をとることが
大切になります。
まとめ
地震災害時は、玄関は比較的安全な場所です。
ただし、玄関の環境もご家庭によって異なりますし、
自分が今いる場所などによっても
その安全性は変わってきます。
必ずしも安全な場所とは限らない、ということは
覚えておきましょう。
何にせよ、地震災害の最中に「100パーセント」ということは
あり得ません。
状況もその時その時によって違いますから、最終的には
自己判断することが大切になります。