どんな地震でも「前震」の可能性は0ではない

大きな地震などの前に発生する地震…
これを「前震」と言います。

ですが、「前震」も地震活動のひとつで
あることには変わりなく、
人間からすれば、見分けをつけることはできません。

後から「あれは前震だった」と言うことはできても
それは結果論でしかなく、
地震が発生したその時に
「これは本震だ」だとか「これは地震だ」と
いうことはできません。

また、大きな地震の前に
前震活動が必ず存在するとも限らず、
その点も難しい部分のひとつになりますね。

過剰に心配したり、不安に感じたりする
必要はありませんが、
どんな地震にも前震活動である
可能性はある、ということは
覚えておいた方が、良いかもしれません。

スポンサーリンク

どんな地震にも前震である可能性が?

前震は、必ずしも小さな地震とは限りません。
ある程度の規模の地震である可能性も
十分にありますし、実際にそういうケースも
ありました。

また、逆に小さな地震であっても
それが前震活動ではない、とは言い切ることはできず
小さな地震活動がこれから発生する
地震の前震である可能性も十分に考えられます。

ですが、逆に言うと、
それらが前震であるという保証もなく
なかなか難しい問題であるというのは
事実ですね。

では、それぞれの点についてを
解説していきたいと思います

小さな地震の場合は…?

小さな地震の場合に関しても
それが前震である可能性は
0ではありません。

ただ、1回小さな地震が
発生したぐらいで
「これは前震かも?前震かも!」なんて
言っていたらきりがないので
あまり気にしすぎるのはマイナスです。
地震の発生分布などを見ればわかると思いますが
地震は日本全国で、たいていの場合
1日に1回以上は発生しています。
(地震がどこにも発生していないのは
本当に1年間の間でごくわずかな日しかありません)

ですが、そのあとに大きな地震につながっているような
ことは、まずないです。
1年に来る地震の回数のうち、震度5弱以上のものは
相当少ない割合なのです。
つまりは、小さな地震が起きても、
大きな地震の前震ではない可能性のほうが
割合とすれば”圧倒的に高い”というのは
紛れもない事実ですから
そのことは覚えておきましょう。

とはいえ、「0パーセント」ではないので
そのことは頭の片隅にでも
入れておけると良いですね。

スポンサーリンク

頻発している場合

小さな地震が同じような場所で
頻発している場合…
どちらかと言えば、割合的には
こちらの方が、何か大きな地震活動に
繋がってしまう可能性は
高いかとは思います。

例えば、2011年の東日本大震災の
直前には、細かな地震が同じような地点で
大量に発生していましたし
2016年の熊本地震の際には
本震の前に大きな前震が発生していたほか、
大量の細かな地震も発生していました。

あまりにも異常な回数頻発している場合
(1日2回とか3回とかそういうレベルではなく)
大きな地震につながるとは限りませんが
少なくとも地震活動が通常とは異なるレベルで
活発化している、ということは事実でしょう。

ただ、それが必ず前震なのか、と言われると
これもNoです。
例えば、伊豆の群発地震など、
「細かな地震が多発するだけで終わる」
地震もたくさん存在するために、
普段はあり得ないぐらいの回数の地震が
発生していたとしても、
それが大きな地震に必ずつながるわけではない、
というのが答えになります。

これもまた、見極めが難しい部分ですし、
どっちなのか、人間に見極めることはできないのが
現実です。

ちなみに”細かい地震がたくさん来ていれば、
地震のエネルギーが放出されるのではないか”と言う人も
いますが、それは間違いです。

例えば、震度3が2回発生したら震度6の分の
エネルギーになる、と思っている人も
中にはいるかもしれませんが、
全然違います。
地震のエネルギーとしては
3と6ではくらべものにならず、
6の分のエネルギーを消費するには
震度3では10回でも100回でも
全く足りません。

基本的に小さい地震がたくさん
来たからと言って
大きい地震が発生しなくなるだとか
安全だとか、そういったことは
ありません。
エネルギーが足りなさすぎですし、
常軌を逸脱するレベルの回数の
小さな地震が発生しない限り
大きな地震の分のエネルギー放出は
できないので、その点は覚えておきましょう。

大き目の地震が来た場合

ある程度の規模の地震が発生した場合、
その地震を「本震」を考えるのは
確かに普通のことではあると思います。
しかしながら、そうとも限らないのが事実で、
M6やM7であっても「前震」である
可能性は否定はできません。

実際に2011年の東日本大震災の前には、
陸地から離れた場所が震源地だったため
震度はそれほどでもなかったですが
規模の大きな地震が発生していましたし、
2016年の熊本地震の際にも
直前に大きな地震(そもそも最初はそれが
本震と言われていた)が発生していました。

そのため、ある程度の規模の地震が
発生したとしても、それが本震で
あると言い切ることはできないのです。
(もちろん、そのままそれが
本震である可能性もありますから
本当に識別は難しいところですね)

まとめ

結論を言えば
どんな発生の仕方をしている地震であっても
どんな規模の地震であっても
その地震が「前震ではない」という
保証はどこにもなく、
もしかすると前震である可能性も
十分に考えられる、ということに
なるのです。

なかなか難しいところではありますが、
常に地震に対しては
警戒が必要、ということになりますね。

タイトルとURLをコピーしました