避難訓練とは?訓練で勘違いしてはいけない部分と注意点!

避難訓練。

地震、火災などの自然災害などを想定して
避難するための訓練のことです。
時に犯罪などに関する避難訓練もありますが
今回は自然災害に対する避難訓練についてお話します。

多くの皆様は学校などで体験したことがあると思いますが
地震などが発生したと想定して、
訓練を行い実際に避難するところまでを、
模擬的に経験することですね。

目的としては
「避難までを経験しておくことで、実際に災害が起きた際に
慌てず、しっかりと避難を行えるようにする」と
いうものになりますね。

学校以外でも自治体や、場合によっては企業などでも
行われているところがあります。

ですが、この避難訓練は時に、”勘違い”を生むことにも
なります。
その点に関しては、注意しなくてはならないでしょう。

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避難訓練の注意点!

避難訓練には注意点があります!これを覚えておかないと
避難訓練がプラスになるどころか逆効果になってしまう恐れも
ありますから、絶対にそういうことになってしまわないように
注意するようにしましょう。

あくまでもこれは訓練であり、実際とは異なるものです。
全てが訓練どおりに行くわけではありません。
そのため、下記のような部分はしっかりと理解して
あくまでも訓練は訓練として、活かすべきところは活かして、
気を付けるべき点には注意しなくてはいけません。

では、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。
それを見ていきましょう。

予測不能な事が起きる可能性

避難訓練はあくまでも”マニュアル”に沿って
行われる訓練です。
しかしながら実際の自然災害が人間の描くように
来てくれるかと言われれば、決してそうではありません。
人間が予想もしていなかったような結果に
なることも実際にあるのです。

なので、実際の自然災害の際に必ずしも
避難訓練で教わったことが正しいとは限りませんし、
避難訓練でやったこと…
つまりは”教科書通り”の行動をしても
助からない可能性もあるのです。

実際に過去の震災では、避難訓練の行動通りに
行動して犠牲になってしまわれた方も居ます。
そのため、避難訓練における行動が実際の災害時に
全て正しい、とは限りません。
むしろ、間違った選択になる可能性もあるのです。

訓練自体は大事なモノですし、意義もあるものです。
しかしながら、それを全て鵜呑みにしてしまうことは
あってはならない、とそういうことになりますね。

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平常心と恐怖心

避難訓練の際には、あくまでも訓練ですから、
不安をあおるようなサイレンだとかそういうものが
鳴っていたとしても、パニック状態に
なることはないと思います。
あくまでもその緊張感は実際の災害のときとは異なる
緊張感になると思いますし、
中には遊び半分で避難訓練を受ける人もいるかと思います。

が、どんなに真面目に避難訓練を受けていたとしても
それは実際の震災の時とは異なるものです。
実際の震災の際には周囲がパニックになっていますし、
実際に地震にせよ、他の自然災害にせよ何かが起きている
わけです。

そうなれば少なからず動揺もしていますし
パニックになる場合もあるでしょう。

精神状態としては避難訓練の際と
実際の災害の際では大きく異なります。
そのことは、覚えておかなくてはなりません。

予定通り進まない可能性

最初の予測外の事態のときも書きましたが
「予定通り避難が進まない可能性」も存在します。
そんな場合には「マニュアル以外の行動」が求められます。
つまりは、臨機応変の行動ですね。

これができないと大変なことになってしまいますから、
注意してください。
マニュアル通りの行動しかできないと、パニックを起こしたり
正常な判断力が奪われてしまいます。
もしものときには、訓練のときとは異なる行動を起こす
勇気も必要になるのです。

避難訓練の時にこうだったから、と実際の地震災害などの際に
かえって危険な行動を取ってしまうのはNGです。
仮に、避難訓練では「やってはいけないこと」として
言われていたことであったとしても、
その場その場の判断で”その方が助かる可能性が高い”と
判断したのであれば、そういった行動をすることも
時には必要なことになります!

思うように動けない可能性

避難訓練をどんなにやっていて、
どんなにそれを極めていたとしても
”思うように動けなくなる”可能性もあります。

例えば、上でも書いたような「パニック」を
起こしてしまえば、正常な判断が出来なくなってしまう可能性も
充分に考えられます。
さらには、地震の揺れが大きい場合に関しては
身動きがそもそも取れない可能性もありますし、
地震の揺れが落ち着いた後には、
崩落などしている場所がある可能性も考えられます。

こういった様々な状況によって
「思うように身体が動かない」
「思うように身動きが取れない」

そんな状況に陥ってしまう可能性は
充分に考えられることです。

けが人も出るかもしれませんし
避難訓練の時のように、みんなで列を作って、だとか
冷静な先導に従って、だとか
そういうことができない可能性も考えられます。

”あらゆる不測の事態”
これは、本当の地震の際には必ず起きうるものだと
思ってください。

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避難して終わりじゃない!

避難訓練はあくまでも訓練ですから
避難すればそこで終わりです。

しかし、実際の災害の際には、当然のことながら
訓練ではありませんから、
避難完了はあくまでも第1段階でしかありません。

地震災害であれば、
大きな地震であった場合、その後も余震活動が続き、
決して予断を許さないような状況が続いてしまいます。
また、建物などが損壊したり、危険な状況に
なっている箇所もあり、すぐに建物内に
戻れない可能性もあります。

その他にも、停電や断水、液状化、津波などなど
地震災害における災害は、揺れが収まった後にも
続く場合がほとんどです。

これも”避難訓練”とは大きく異なる部分の一つで、
訓練とは違い、避難して「はいおしまい」ではなく、
まだまだ身の危険もありますし、最大限の注意を払って
活動していかなくてはならない、というのが事実です。

避難の部分も大事ですが、避難した後のことも
考えて日頃から準備・対策しておけると
より良いのかもしれません。

訓練は大事!それでも…

避難訓練は大事な訓練です。
避難経路を知っておくことは大事なことですし、
雰囲気は全然違うとはいえ、一連の流れを
経験しておく、ということは大事な経験にはなると思います。

ただし、あくまでも訓練であり
”実際とは違う”ということも頭の中でしっかりと認識
しておくということはとても大切なことになります。

また、避難訓練だけで日頃の備えが十分か?と言われれば
そうではありません。
むしろ、避難訓練だけでは足りません。
防災グッズを用意しておいたり、
自宅なら、自宅の倒れやすいものの配置などを
考えたりだとかそういった部分も考えておかなくては
なりません。

避難訓練はあくまでも1つの知識であり、
実際の際には役に立たないこともありますが、
知識として経験しておくことは悪い事ではないと思います。

まとめ

何でも練習と本番は違うものです。
本番ならではの緊張感もありますし、
本番の差異には「練習」の時には起きなかったトラブルが
起こる可能性もあります。

それは、自然災害においても同じです。

特に、地震災害ともなれば、練習(避難訓練)の際に
起きなかった予想外の出来事が次々に起こることに
なるかと思います。

そうなってしまうと、避難訓練が場合によっては
役に立たないような場面も出てくるでしょう。
そんな時は、臨機応変に行動する必要が出てくる可能性もある、
ということだけは覚えておきましょう!

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