避雷針とは？雷から建築物を守るためのもの！本当に安全なの？

避雷針（ひらいしん）という言葉は
よく聞く言葉だと思います。

雷から建築物を守るために
主に高い建物に設置されているもので、
落雷があった際にも、建築物へのダメージを避け、
電流を地面に逃がす役割も持っています。

この避雷針とは実際にどんなものなのか、
避雷針があれば本当に安全なのかどうかを
見ていきましょう。

どのような役割を持つの？
まとめ

どのような役割を持つの？

避雷針の役割は、地面と空中の電位差を緩和させることで
落雷の頻度を下げるという役割、
そして、落雷が発生した際には落雷を呼び込み、
それを地面に流し込むことで、建築物への被害を
防ぐ役割も持ちます。

落雷の頻度を下げて、落ちた場合には
落雷を地面に逃がしていく、というものになっているわけですね。
落雷自体を抑制する力を持つ新型の避雷針なども
最近では登場しているようです。

日本では建築基準法によって
２０メートルを超える建物には避雷針の設置が義務付けされています。

避雷針があれば周囲に雷は落ちない？

避雷針の存在する建物の近くには、雷は落ちないのか？と
言われればこれは、確実にそうとは言えません。
確かに、避雷針の方に落雷は誘導されますし、
周囲で一番高いものに落ちる性質を持つので、
避雷針に落ちる可能性は高いです。

が、１００パーセントそうかと言われればそうではありませんし、
避雷針のある建物からある程度離れた場所の広い場所などに
一人で立っていれば、避雷針があろうとも、
落雷する可能性は充分にあります。

近くの建物に避雷針がある、ないは関係なく、
雷が鳴り始めたら建物の中に退避するのが
一番安全な方法となります。

くれぐれも、近くの建物に避雷針があるから
安全だ～などと勘違いしないようにしましょう。
避雷針があろうと、なかろうと、建物への避難、
これが一番重要なポイントになります。

避雷針の周辺は非常に危険

雷が鳴っている際には、避雷針の周辺には
絶対に近づかないようにして下さい。
そもそも、建物の屋上に行って、避雷針の側に
行くことはないかとは思いますが、
避雷針には落雷が発生することもありますし、
落ちた場所の周辺に、電流が流れることがあり、
非常に危険です。

避雷針自体が危険なわけではありませんし、
建物を守るためのものですから、悪いものではないのですが
雷が発生している際に避雷針に近づくことは
非常に危険なので、雷が鳴っている際には、
避雷針には近づかないようにしましょう。

家電まで安全とは限らない

避雷針が電流を地面に流してくれた場合であっても、
家電が絶対安全か？と言えば、そうではありません。

雷には直撃雷と誘導雷というものがあり、誘導雷による
被害までは、防ぐのは難しいとされています。
そのため、異常電圧（雷サージ）により家電を
破壊されてしまう可能性があります。
建物全体に被害が出なかったとしても、
家電が破壊される可能性はある、ということですね。

実際に、私の前の勤務先には避雷針がついていたのですが、
それでも、落雷でテレビとレジが壊されてしまった
ことがあります。
そのため、家電が破壊される可能性は充分にあります。

なので、避雷針がついている建物の中に居た場合でも
家電を守るための行動はしておきましょう。

どのようにして家電を守るのか、というと
「コンセントからケーブルを抜いておく」ということですね。
家電の電源を切っただけではだめです。
それだと電流が伝わる可能性がありますから、
必ず、電源をオフにするだけではなく、
家電の電源ケーブルをコンセントから抜いておくようにしましょう。

避雷針を設置するためには？

避雷針は比較的簡単に設置することが可能です。
種類や業者にもよりますが、個人でも避雷針の
取り付けは可能となっています。
費用は業者・住宅環境・避雷針の種類などなど色々な
条件がありますから一概に言うことはできませんが、
２０万円程度で避雷針の設置も可能なようです。

住宅が密集している地域にお住まいで、
近くに避雷針がついているような大き目のマンションなどが
ある場合は、特に避雷針をわざわざ自分の家につける必要は
ないかと思いますし、
自分の家に雷が落ちる可能性は、そういう環境であれば、
ほぼ０に近いのではないか、と思います。

しかしながら、自分の家がポツンとあるような場所や
周辺に高い建物がないような地域の場合、
自分の自宅に雷が直撃する可能性もゼロではありません。
そういった場合は、避雷針の設置を考えてみるのも一つの方法です。
ただし、前述したように、費用は２０万円前後かかります。
場合によってはもっとかかることもあるかもしれませんし
もう少し安くなるかもしれません。

が、いずれにせよ一般のご家庭にとって、高い買い物になることは
間違いありません。
しっかりと、よく考えて判断するようにしましょう。