上空に寒気が流れ込むとどんな影響が出るの?注意点は?

上空には、地上よりもはるかに気温の低い
「寒気」が流れ込むことがあります。

上空に寒気が流れ込んだからと言って
地上の気温が、急激に下がったりするわけではないのですが
上空に寒気が流れ込むことによって
”とある悪影響”を及ぼすことがあります。

その悪影響と言うのが
”大気の状態が不安定になりやすい”ということですね。

寒気が上空に流れ込むことによる影響について
解説していきます。

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大気の状態が不安定になりやすい

上空に寒気が流れ込むと、
上空の気温が下がり、夏場の場合は特に
地上との気温差が生じやすくなります。

地上と上空の気温差が40度前後になると
雷雲発生の目安になる、と言われており、
大気の状態が非常に不安定になってしまいます。

もちろん、地上と上空の気温差が40度無い場合でも
(例えば35度前後とかそのぐらいでも)
気温差が開けば開くほど、
大気の状態はどんどん不安定になっていき、
結果的に、急な雨、雷、突風などが
発生しやすくなってしまうのです。

また、冬場の場合は雪などが降る確率が
高まります。

寒気の影響を受ける日に起きやすいこと

前述の通り、寒気の影響を受ける日には
大気の状態が不安定になりやすいです。
大気の状態が不安定になることによって、
下記のようなことが起こりやすくなるため、
注意するようにして下さい。

・突然の雨
寒気の影響を受ける日の「雨」は通常の
シトシト降って来るような雨ではなく、
数十分前まで晴れていたのに、急に雨雲が発生して
物凄い勢いで降り始める…というタイプの雨に
なることが多いです。
雨雲レーダーなどを実際に見てもらえると分かると思うのですが
寒気の影響を受けるとされる日は、
本当に突然モクモクと雨雲が出現するので、
この点は注意が必要です。
また、雨は「長時間でシトシト」ではなく
「短時間で激しく」になる場合が多いです。

・雷
寒気の影響を強く受ける日は
大気の状態が非常に不安定となるため、
雷も鳴りやすいです。
当然、落雷が発生することもあります。
台風の雨や、梅雨前線に伴う雨などと比べても
遥かに雷が鳴りやすい傾向にあるために、
注意が必要です。
周囲が暗くなってきたり、雨がいきなり降りだしたりしたら
高い確率で雷もセットになっていると考えたほうが、確実です。

・突風
突風にも注意が必要で、
急にひんやりとした風が吹き出したり、
ちょっと無気味さを感じるような風が吹き出したり
するようなことも、実際にあります。
また、立地などによっては「竜巻」が発生する可能性も
あり、これが非常に危険です。
竜巻の注意報などが出ている場合に関しては、
念のため、警戒を怠らないようにしましょう。

・雪
冬の場合は、大雪になる可能性などがあります。
これは、季節や地方によってはあまり関係ありませんが、
雪の多い地方や、冬場の場合は、大雪になるリスクもあります。

寒気の影響が続く間、一度晴れても、
このようなことが何度も何度も繰り返されるようなことがあるほか、
隣の市は晴れている、みたいなこともあり、
非常に局地的で強い雨が降る恐れがあります。
落雷などの発生もそうですし、
急激に雨が降るために、河川の増水などに関しても、
非常に心配です。

寒気により、大気の状況が、非常に不安定になっているような日には、
出来る限り、頑丈な建物の中などにいることが、
安全面だけを考えれば、一番望ましいのも事実です。

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不安定な状況はどのぐらい続くの?

寒気により、大気の状況が不安定な日は
どのぐらい続くのかどうか。
これは、その時の寒気の状況や、
地上の気温などによって、異なります。

ただし、一度寒気が上空に流れ込むと、
場合によっては、しつこく数日間ほど
居座るようなこともあるので、
場合によっては2~3日、長いと
4~5日程度、大気の状態が不安定です…と、いう日が
続いてしまうようなこともあります。

うんざりしてしまうと思いますが
その間は、大気の状態が不安定な日が続くことに
なってしまいます。

危険な時間帯は?

寒気が流れ込んでいる日に大気の状態が
不安定になるのは、
上空との気温差が開いてしまうことによるものです。
(地上は暖かく、上空は非常に冷たい、という状況が
 雨雲の発達などを促してしまいます)

そのため、危険な時間帯としては
昼間から夜のはじめごろなどの、地上の気温が
上昇している時間帯になります。
特に、元々晴れていて、気温が上昇しがちな日は
特に危ないですね。

一方で、夜や早朝などは、地上の気温がある程度は
下がっているため、
上空との気温差も、ある程度は少なくなり、
結果的に雨雲の発達や、発雷などの可能性は
全体的には低くなります。

ただし、上空に強い寒気が流れ込んでいる場合、
地上の気温が例えば夜になって20℃に下がったとしても、
上空がマイナス19度だったりした場合は、
雷雲発達の目安となる地上と上空の温度差40度に
限りなく近い状態が続きますから、
必ずしも、深夜や早朝なら安全、ということではありません。

まとめ

寒気が流れ込んでいる間は
大気の状態が不安定になりがちで、
急な強い雨や雷などが発生しやすい
状況になってしまいます。

普通の雨と比べると、
雨が降る時間帯は比較的短いことが
多いですが、急に降ったり、
急に落雷が発生したりすることもあるので
そういった部分に関しては非常に危険です。

寒気が流れ込むことにより
大気の状態が不安定な日は
「突然の雨」に巻き込まれないように、
定期的に雨雲レーダーなどを確認できるようにしておくと、
より安心できるのではないかと思います。

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