台風が熱帯低気圧や温帯低気圧に変わる条件は?

発生した台風は、
いずれ消滅します。

どんなに長くても数週間もすれば台風は
温帯低気圧、もしくは普通の熱帯低気圧となり、
消滅することになります。

ですが、どうしたら温帯低気圧などに
変わるのか、という点については
あまり知らない人も多いかと思います。

そこで、今回は、台風が
熱帯低気圧や温帯低気圧に変わる条件について、
お話をしていきたいと思います。

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台風は最後にどうなるの?

台風の最後は2通りあります。
台風は、消えた、と言ってもいきなり
地図上から消滅するわけではなく
低気圧となって、その後も存在はしています。
実際に”元台風”の低気圧によって、
天候が崩れるようなこともあります。

台風の末路としては主に二つです。

「温帯低気圧」に変わるか
「熱帯低気圧」に変わるか。
このどちらかですね。

このどちらかに変わった時に、
台風だったものは、台風ではなくなります。

ただし、場合によっては、台風で無くなっても
強風をもたらしたり、悪天候をもたらしたりすることは
よくあることなので、注意するようにしましょう。
台風だったものが抜けるまでは
注意が必要なのです。

では、温帯低気圧や熱帯低気圧に
変わる条件は何になるのでしょうか。

温帯低気圧に変わる条件

まず、温帯低気圧になって台風でなくなるパターン。
台風とは、元々熱帯低気圧の一種なのですが、
それ自体が変わって温帯低気圧になるパターンです。

この条件としては、
台風に冷たい空気が入り込み、
熱帯低気圧・台風としての構造ではなくなったとき、
ということになります。

台風は、先にも書いた通り「熱帯低気圧」に属するものに
なるので、その中心付近の空気は暖かい空気になります。
が、そこに冷たい空気が入り込み、暖かい空気だけでは
無くなると、それはもう熱帯低気圧ではなくなります。

そうなると扱い上”台風”ではなくなり、
温帯低気圧に変わった、ということになるのです。

この場合、台風だったものの「強さ」は関係なく
温帯低気圧へと変化します。

そのため、温帯低気圧に変わった台風は
基本的には台風の全盛期よりは衰えている場合も多いですが
必ずしもそうではなく、
引き続き強い勢力を保っている場合もあり
被害をもたらす可能性もあります。
たまに、台風が強い勢力を保っていたはずなのに
消滅してしまい、「?」と思う人もいるかもしれません。
それは、こちらのパターンで消滅した場合ですね。

普通、中心気圧が弱まって、990だとか、996だとか
そんな感じの数字になって、徐々に消滅していくイメージを
持っている人も多いと思いますが
必ずしもそうではない、ということです。

コチラの場合は、仕組みそのものの問題なので、
基本的に「温帯低気圧」に台風が変わった場合、
その低気圧が再び台風になることはありません。

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熱帯低気圧に変わる条件

一方、台風が熱帯低気圧に変わる条件とは何か。
そもそも、台風が熱帯低気圧の一種で、
風速が一定以上に達したもののことなので、
台風がそのまま弱まれば熱帯低気圧になる、
ということですね。

条件となる風速は17m/sとなっており、
それを越えた熱帯低気圧が台風と呼ばれるようになり、
それを下回った熱帯低気圧は普通の熱帯低気圧として
扱われることになります。

そのため、台風が熱帯低気圧になる条件としては
台風そのものが衰退して、風速が落ちて、という
流れになります。

こちらの場合は、熱帯低気圧に落ちた=台風の勢力が弱まったと
いうことなので、その力は弱まってはいますが、
とは言え、台風だったものが消滅しているわけではなく、
まだ熱帯低気圧として残っていはいます。
そのため、それが通過する際には、悪天候が
予想されますし、台風ほどではないとは言え、
風が強い状態も予想されます。

そのため、台風が熱帯低気圧に変わったからと言って
油断して良いわけではありません。
悪天候や強風には引き続き注意しましょう。

なお、台風⇒熱帯低気圧に変わった場合、
何らかの要因で再び勢力を増し、風速が上がった場合に関しては
再び熱帯低気圧から台風に戻ります。
基本的にあまりないことではありますが、
一度は消滅した台風が復活するのはこのケースです。

この場合の数値に関してですが、
台風11号が熱帯低気圧に変わったとします。
そして、その熱帯低気圧が再び台風になった場合、
これは「台風12号」とは呼称せずに、
「台風11号」と、そのまま元々消える前の名前で
呼ばれることになります。
覚えておいても日常生活にはあまり関係ありませんが
豆知識ということで…。

ちなみに、熱帯低気圧にしても温帯低気圧にしても、
台風は”消える”のではなく”変化する”だけです。
そのため、どちらの場合だったとしても、急激に天候が
回復したりするわけではありませんし、
元台風が通過する際には、少なからず
天候が荒れるので注意が必要です。

まとめ

台風が温帯低気圧や熱帯低気圧に変わる条件は
以上です。
どちらにしても、台風の全盛期は過ぎていることが多いですが、
それでも大雨などを降らせる可能性は十分に
残っているものです。
そのため「台風が消えた」ということで、安心しすぎて
しまわないように、注意するようにしましょう。

弱まった台風は熱帯低気圧に、
冷たい空気が混じって、構造そのものが変わった場合は
温帯低気圧に変わる、ということですね。
なんとなく台風が「パッ」と消えるようなイメージを
浮かべる人もいるかもしれませんが、
決してそんなことはないのです。

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