新潟県中越地震とは?数多くの余震に見舞われた直下型地震!

新潟県中越地震(にいがたけんちゅうえつじしん)とは、
2004年10月23日に発生した地震災害です。

最大震度7を記録し、
大きな被害をもたらした地震で、
余震の多さなども特徴的でした。

当時は、観測開始以来、震度7の2度目の震度7の
地震が発生した地震災害であり、
非常に大きな揺れが新潟、その周辺の地域を襲いました。

この地震の概要について、お話していきます。

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地震の発生

地震が発生したのは
2004年10月23日のことでした。
時刻は17時56分。
ちょうど夕食の準備などをしていたご家庭も多かったと思いますし、
仕事を終えて帰宅中だった人も多かったかと思います。

そんなタイミングに、
新潟県中越地方を震源とした、
マグニチュード6.8の地震が発生、
内陸部を震源とした地震だったために、揺れが強く、
最大震度7を記録した地震となっています。

新潟県では
新潟県中越大震災との呼称も使われており、
その地震の規模の大きさがうかがえる震災となっています。

非常に多い余震

新潟県中越地震の特徴の一つが、
非常に数多い「余震」になりますね。
大きな地震活動の後には余震活動がつきものですが、
余震がどのぐらいの回数やってくるかは、
そのときの地震によって異なります。

2011年の東日本大震災や、
2016年の熊本地震のように、余震が
何度も何度も繰り返し発生する地震もあれば、
それほど余震回数の多くない地震があるのも事実です。

ですが、この新潟県中越地震は非常に
余震の数が多く、合計で1000回以上の余震が
発生していました。

本震発生直後は、余震の数が特に多く、
震度5弱以上、最大で震度6の余震を
記録しているほどです。

特に、地震当日は、合計で10回もの
震度5弱以上の地震が発生しており、非常に
活発な地震活動が繰り返されていました。
その後、余震活動は徐々に落ち着いてはいったものの、
余震活動の多さは多くの被害を生み、
また、被災者の方の大きな負担となりました。

大きな地震の後の繰り返される余震に対する
考え方を変えた地震と言っても良いかと思います。

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前震はあったの?

大きな地震の前には前兆となる地震「前震」の
存在もよく挙げられます。
これに関しても、最近の地震で言えば、
2011年の東日本大震災、2016年の熊本地震の
際にも大きな前震活動が確認されています。

しかしながら、新潟県中越地震に関しては
そういった地震活動は確認できず、
いきなり地震が発生した、というのが実際のところになります。

このことからも、大きな地震災害が発生する際に
必ず前触れとなる「前震」があるわけではない、
ということが分かります。

前兆はあったのか?予知はできたのか?

新潟県中越地震に関しては、前兆となる現象は
ほとんど確認されていません。
1983年以降、地震の静穏化現象が起きていた、
などとはされていますが、
それが新潟県中越地震と確実に結びつくかどうかは
不明ですし、そのことから「いつ地震が来る!」なんて
言うことは困難でした。

また、どんな震災にも、少なからず
「そういえばあの日、こういうことがあった」
というような発言は聞くかと思いますが、
人間とは何でも、大きな地震などがあった際には
それを”結びつけて”考えてしまうものです。
実際のところはあまり関係なかったりだとか
そういうことも多いですし、
当時、新潟県中越地震の発生を予知することが
できるような人はいませんでしたし、
仮に現代であったとしても、同じように
地震予知をすることはできなかったでしょう。

それほどまでに、地震の予知とは、難しいものなのです。

被害状況は?

新潟県中越地震でも、大きな被害を各所で出しています。
人的被害もそうですし、建造物への被害、
そして経済損失など、あらゆる被害を出しています。

人的被害を見ると、
犠牲になられた方は68名、
重軽傷者が約5000人ほどとなっています。
同じ直下型地震の阪神淡路大震災と比べると
その被害規模は小さくは見えますが、
それでも、これだけ大きな被害が出ているわけですから
どっちが良かった、だとか、そういう問題ではありません。

建物に関しては
全壊が4000件越え、半壊は13000件を越える規模となり、
多くの建物にダメージを与えてしまう結果になりました。
火災に関してはほとんど発生しておらず、
確認された火災は「9件」と建物火災に関する被害は
最小限に抑えられています。

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津波などの発生は?

新潟県中越地震は、内陸部での地震であったために
津波等による被害はありませんでした。
2011年の東日本大震災は、海底を震源とする
地震だったために、津波が発生してしまいましたが
基本的に、内陸部を震源とする直下型地震の場合、
小規模な津波が発生することはあっても
大規模な津波が発生することはまずありません。

それよりも直下型の場合は、地震そのものの揺れが
強くなりますから、建造物への被害を
出しやすいのが特徴になります。

積雪による二次被害も

新潟県での地震だったために、雪の降りやすい地域での
地震でした。
そのため、そういった地域の特性が招いた二次的な
災害も確認されています。

地震によってダメージを受けた家屋に積雪し、
家屋が倒壊してしまう事例が見受けられました。
これは、雪がよく降る地域ならではの
二次災害と言えるでしょう。

また、記録的な大雪が降ったこともあり、
緩んだ地盤が原因となり雪崩などを引き起こし、
それによる被害なども出ています。

天候を人間が操ることはできませんから
どうすることもできないと言えば、どうすることもできないのですが
そのような被害が出ていたのも事実としてあります。

ライフラインや交通機関への影響

ライフラインへの影響(停電など)が発生したほか、
当然、交通機関の乱れも発生しました。
各交通機関ともに大幅な混乱を起こし、
それぞれの復旧には大幅な時間を擁していました。

また、それぞれのお店の営業も、困難な状態となり、
商品入荷などに関してもめどが立たないため、
賞味期限の切れた商品を(少しでも食べられるものを提供するため)
オーナーの判断で提供するような動きも、当時、見られていたようです。

その後の地震活動

周辺地域では、その後も、大きな地震が何度か発生しています。
2007年には新潟県中越沖地震が発生しているほか、
2011年には長野県北部地震が発生しています。

どちらも、直接的な関連のある地震ではありませんが、
近い地域で、これだけ、地震が発生しています。

なお、2011年の長野県北部地震は
3月12日に発生した地震で、
あの東日本大震災(3月11日)の翌日に発生した地震です。
これも、直接の関係はないとされていますが、
あれだけ大きな地震でしたから、東日本大震災から
何らかの影響を受けて誘発された可能性は高いと言えるでしょう。

当時は東日本大震災に隠れてしまっていましたが
こちらの地震災害に関しても犠牲者の出ている
大変痛ましい自然災害となっています。

まとめ

新潟県中越地震は、余震回数も多かったことから
地震の揺れそのものの怖さを改めて認識させた
地震と言えますね。
当時は、余震が繰り返し発生し、被災地の方にとっては
本当に大きな恐怖であったと思います。

阪神淡路大震災や、東日本大震災と比べると
被害の規模などは小さいですが、
それでも、この地震も忘れてはならないものだと思いますし、
今後の地震活動の教訓にできるべきところは
していくべき地震ではあると思います。

余震への対策など、
色々な面で、地震に対する課題は、
まだまだ山積みです。

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