ダムの緊急放流とは?放流が行われることになった際の注意点は?

ダムの緊急放流…

大雨などが降った時に行われることが
あるダムの操作になります。

この操作が行われると、
下流などで、事故のリスクが高まることも
また事実ではありますが
この操作を行わないことによって
それ以上の大惨事に発展してしまうこともあり、
この操作は、大雨の際には
必要な操作になります。

ただ、あまりこの緊急放流ということ自体が
たくさん行われることではありませんし
正しく認知されていないことも多く、
「放流して何故被害を増やそうとするのか」と
思う人もたくさんいるかと思います。

確かに緊急放流なんてことを普段から
詳しく知っている人は少ないと思いますし
知らなければダムが放流を行って
下流の被害を増やしている、と誤解してしまっても
仕方のないことでしょう。

ダムの緊急放流とは何か
そもそも何のために行われているのか、
何が起きるのか、
身の安全を守るためにはどうしたら良いのか、
それぞれを解説していきたいと思います。

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そもそも緊急放流とは何か?

ダムの緊急放流とはそもそも何なのか。
まずはそこから解説をしていきたいと思います。

緊急放流は特例操作(とくれいそうさ)とも呼ばれ
想定された計画洪水量を超えた洪水が発生し、
洪水時に調節を行って貯留する際の最高水位を
超えてしまうとの予想が立てられた際に
行われる操作のことになります。

とても雑に簡単に言ってしまうと、
「ダムに貯めておくことのできる水の限界量を
超えてしまいそうな時に、限界を越えないよう
水を放流し、調節する」ということになりますね。

ただし、この緊急放流を行うことによって、
避難が必要になる地域などが存在するのも事実ですから
行わなくて済むのであれば
出来る限り行わない方が良い操作である、
というのも事実になります

放流しないといけない理由は?

緊急放流を行うと、
放流した先の増水などが発生し、
被害が生じる可能性があります。
2018年に行われたダムの緊急放流においては
実際に犠牲者なども出ており、
緊急放流というものは、場合によっては
被害を発生させてしまうこともあるものになります。

とは言え、緊急放流を行わずに
そのままにしておくと、最終的には
限界量を越えてダムが決壊することになります。
万が一ダムが決壊するようなことがあれば
緊急放流を行う、行わないどころではなく
甚大な被害が生じる恐れもあり、
緊急放流の必要が生じた場合、
それを行わない、という選択肢は基本的にはありません。

行わないことによって、甚大な被害が
生じてしまう恐れがあるのです。

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被害を出すために放流しているわけではない

ダムの放流は、決して
下流に被害を出すために放流しているわけではありません。
時折、ダムの放流が行われたから
被害が出てしまっただとか(やり方には注意する必要がありますが)
ダムがあったから被害が出てしまっただとか
そういった勘違いをしている人もいますが
決してそうではありません。

まず、ダムがそこに存在している場合
緊急放流を行わず
ダムが決壊などと言うことになれば
緊急放流など比べものにならないほどの
甚大な被害が発生することになります。
こうなれば、今度は”どうして緊急放流を行わなかった!?”
ということになり、
大バッシングされることになるでしょう。
放流しなければバッシングされ、
放流してもバッシングされる…
そういう厳しい立場なのも事実です。

また、「じゃあダムなんて最初から作らなければ」と
思う人もいるかと思いますが
これも違います。
ダムが無かったら、条件は変わるので
一概には言いきれませんが
ダムが無いなりの洪水が発生しますし
せき止めるものも何もなくなるわけですから
むしろ、ダムがないことによって
より大きな被害が生じる可能性というのは
充分にあるものなのです。

決して”ダムがあったから”被害が
増えてしまった、だとかダムのせいで
こんなことになった、だとか
そういった風に言いきることができるような
問題ではなく、ダムが無いならないで
被害は起きていた、ということになります。
ダムの存在を叩いたり、
ダムが緊急放流を行ったせいで…!だとか、
そういうことを言うような人もいますし
中には過激な発言をしてしまうような
人もいますが、それは間違っているので
注意しましょう。

放流が行われる際のポイントは?

もしもダムの緊急放流が
行われることになった場合は、
情報をしっかりと把握し
避難の指示に従い、避難を行うように
して下さい。
避難を行わずに、そのまま放流の影響が
出そうな地域に居続けてしまった場合は
最悪の場合、命を落とすことに繋がります。

過去の緊急放流の事例を見てみても
実際に命を落としている人もいますから
その点は注意しなくてはいけません
(過去の事例の際には連絡の不手際も
 あったとされていますが…)

当然、自治体などから緊急放流の
情報が出たり、
ニュースなどでも緊急放流の恐れや
可能性について大々的に報じられることには
なりますが、
場合によっては↑のように
連絡に不手際が発生する可能性も
充分に考えられます。
そうなってしまった際でも、
巻き込まれてしまったら
そこで終わりです。
後で文句を言うこともできません。

そのため、ダムの緊急放流などの可能性がある場合、
しっかりと情報を確認しておき、
放流が行われることになった場合は、
早めに避難をすることをおすすめします。
さすがに、直前まで沈黙していて
いきなり緊急放流することはないと思いますが
あまり人が見ていないような時間帯に
情報が告知されたりする可能性は十分に
あることですし、
あまり時間的な猶予が無かったり、
情報が錯そうしていたりする可能性は充分にあります。

ダムを動かしているのも結局は
人間ですから
そういう不手際はどうしても
出て来てしまう可能性がある!ということですね。
ちゃんとやれよ!と思うかもしれませんが
巻き込まれたら本当に文句を言うことも
できなくなってしまいますから
過剰に信用しすぎてしまう、というのは
考えものであるのも事実です。

ある程度は「疑う」ということも
大事になってくるでしょう。

事前に色々と確認しておく

ダムの影響が出ないような地域であれば
↑のようなことは
全く心配する必要はありません。
普通の洪水だとかそういうものは
気にしなくてはいけませんが、
ダムが近くになければ放流による影響も
何もありませんからね。
少なくとも”ダム”に関しては心配しなくても大丈夫です
ただ、最初にも書いた通り「ダムが出来たから危険な地域
になってしまった」だとかそういうことではないので
その点は勘違いしないようにして下さい。

また、ダムが緊急放流や決壊した際に
お住まいの地域に影響を出すような場合は
事前に避難するべき場所をしっかりと
確認しておくようにし、
防災用の持ち出し用のグッズなどは
事前に用意しておくと良いでしょう。

いざ、ダムの緊急放流が行われると
なってしまった時に何の備えも
していないと、本当にただただパニックに
なるだけになってしまいますし
そういう状況になってから色々と
調べようとしたのでは、
手遅れになってしまう可能性もあります。

普段、調べておいた方が
「自分が冷静な状態」で色々と
調べることができますから
普段の平常時に調べておく、
ということが大事になるのです。

まとめ

ダムの緊急放流は
決して人々を意図的に
危険にさらすようなものではなく、
また、ダムそのものが人間を
脅かすようなものでは
ありませんので、
その点はしっかりと理解しておきましょう。

ただ、ダムの影響を受ける可能性のある
地域にお住まいの場合は、
日頃から注意はしておいた方が良いかとは思います。

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