「今後1週間は同程度の地震に注意」だとか
「今後1週間程度はM〇クラスの地震に注意」だとか、
そのような会見などを聞いたことがある人もいると思います。
ある程度規模の大きな地震が起きると、
毎回のようにこういった注意喚起が行われます。
これ自体は正しいことで、
ある程度強い地震などが発生したりすると
場合によっては「余震活動」が活発化し、同じ地域に
続けて地震が発生したり、強い地震の発生リスクも考えられます。
そのため「1週間程度注意」などと呼びかけることは大事ですし、
個人個人も注意するべき部分はしっかりと注意する、ということは
非常に大事な部分の一つになります。
しかしながら「勘違いしてはいけない部分」が
あるのも事実になりますので、
こういった注意喚起の注意するべきポイントを
しっかりと学んでおきましょう。
地震は人間には予知できない
現時点の技術では、
人間に地震の予知をすることはできません。
そのため「今後〇〇に注意」という会見なども
あくまでも過去のデータなどから分析して
そう言っているだけであり、
”予測外”のことが起きることは
当然、ありえることです。
地震は人間がコンピューターで制御しているわけでは
ありませんから”予想外”の出来事が起きてしまう可能性は
十分にあるわけです。
まず”地震とはそういうものだ”ということを
認識しておく必要があります。
期間中は必ず地震が来るの?
「今後1週間は大きな余震に注意」というようなことが
言われた場合、
必ず地震は来るのかどうか。
これに関しては「No」で、
例えば「最大震度5弱程度の地震に今後1週間程度は注意してください」と
言われている場合も、
地震が来るとは限らず、1回も余震が発生しない場合もありますし、
余震が発生したとしても、震度1だとか2だとか、
小規模な地震に留まるようなケースも多いです。
あくまでもこういった言葉は
”そういう地震が来る可能性もあるので、気を付けて下さいね”
という意味合いになります。
「必ず来るぞ」ということではありません。
実際に過去に↑のような注意が呼びかけられていた際にも
地震がほとんど発生せずに終わっているような
ケースも非常に多いです。
呼びかけ以上の地震が来る可能性はあるの?
残念ながら、この可能性も否定はできません。
こういった会見などによる呼びかけは
あくまでも過去のデータなどから算出して
計算しているものであり
「実際の地震活動を正確に予言」しているわけでは
ありません。
そのため、当然のことながら
人間の想定外の地震活動が起きる可能性も
十分に考えられることです。
実際に2016年に発生した熊本地震の際には、
最初に発生した大きな地震は前震であり、
そのあとにより規模の大きな本震が発生しましたが
当初は、先に来た地震の方が本震であると考えられており、
「今後~~余震に注意してください」のような
呼びかけも実際に行われていました。
が、実際には、その呼びかけよりも
さらに強い地震が発生してしまった…
と、いうことです。
もちろん、大き目の前震が存在するタイプの
地震は全体的に見ると、その数は少なく、
多くの場合は、最初の地震よりも規模の小さな余震が
続き、鎮静化していくタイプが
ほとんどではあるのですが、
こういうこともあるので
「必ずしも呼びかけの通りであるとは限らない」
ということはしっかりと覚えておき、
過剰に心配する必要はありませんが、
できる範囲内での”備え”をしておく、ということは
非常に大切なポイントになります。
良い方向にも、悪い方向にも
「呼びかけ」はズレる可能性があるので、
そこだけはしっかり認識しておきましょう。
呼びかけの期間が終わったら安心なの?
「今後1週間程度は余震に注意」と言われた場合
”2週間経過したからもう大丈夫だろう”という
考えになってしまうような人も、中にはいるかもしれません。
しかしながら、
地震活動は先ほどから書いている通り、
人間が制御しているものではありません。
そのため「今後1週間程度は~」というのも
あくまでもデータに基づいて人間が勝手に予測したものであり
全て人間の思っている通りに進む、ということはありません。
比較的強い余震がそのあとに発生する可能性も
ありますし、
余震とは関係のない地震が、同じような地域で発生する
可能性も十分に考えられることです。
そのため呼びかけが行われた期間が過ぎたあとでも、
決して完全に油断してはいけない、ということになります。
呼びかけがなければ安心なの?
ある程度の規模の地震のあとには
「今後〇〇ぐらいは余震に注意」と呼びかけが
行われるケースがほとんどですが、
仮にそういった呼びかけが行われなかったとしても、
ある程度の規模の地震が来た場合、
余震が発生しやすい状況になっていることだけは
確かなことですから、
”呼びかけがない=安心”ということではありません。
過剰に心配する必要はありませんが、
ある程度の警戒はしておく必要があります。
まとめ
「今後1週間は余震に注意」のような言葉は
あくまでも目安です。
余震が来ないこともありますし、
1週間経過したあとに余震が来ることもありますし、
まったく関係のない場所で地震が発生する可能性もあります。
過剰に怖がってもできることは限られていますから
過剰反応はするべきではありませんが、
最低限の防災グッズや備えなどに関しては
しっかりと準備をし、
”できる範囲内での対策”を用意しておくことは
大切なことになります。