前震の特徴とは?強さや揺れ方・本震までの時間に特徴はあるの?

前震(ぜんしん)とは、
本震の前に発生するとされている地震で、
大きな地震の前触れの一つでもあります。

しかしながら、実際のところは、
現時点でそれが前震なのか本震なのか、
それとも単なる小さな地震なのかを
識別することは人間にはできません。

結果論として、あれは前震だった、とそういう風な
考え方しかできないわけですね。

例えば、震度5弱の地震が発生したとしましょう。

そして、そのままその後に地震が発生しなければ
それが本震です。
ですが、その後にさらに大きな地震(たとえば震度6とか)が
発生した場合、最初に発生した震度5弱の地震が「前震」として
扱われるでしょう。

このように、現時点では「今発生した地震が前震なのか本震なのか」
後々になってみないと分からない、ということになります。

では、前震には、何か特徴はあるのでしょうか。
それを、見ていきましょう

なお、前震の基本的な情報は
前震とは?の記事にまとめてありますので
そちらの方を参考にしてみてください。

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前震の特徴的な部分とは?

本震の前に発生する前震。
実際のところ、上でも書いた通りに、
現時点では、後からしか、その地震が前震だったのかどうかを
知るすべはありません。

また、前震が発生する地震もあれば、
前震が存在せずにいきなり本震が発生するパターン、
などなど、前震があるかないかも
その時によって異なり、
まだまだ謎な部分が多いのがこの前震です。

今後、研究などが進んで行けば解明される可能性も
ありますが、なかなか難しいと思いますし、
解明されるにしても、まだまだ長い時間がかかる、
というのが現実であるかと思います。

では、前震に特徴はあるのかどうか、
色々な点から見ていきましょう。

揺れの強さは?

前震の強さは、基本的には、それほど強くないものが
多いです。
本震の方が強い地震になるわけですから、
本震に比べれば弱い地震になります。

ただ、前震の中にも強い揺れを伴うものもあり、
2011年の東日本大震災の発生前には、
前震が多発していましたが、その中には強い
地震も含まれていました。

また、熊本地震の際には、非常に強い前震が
発生しており、当初はそれが本震だと
思われていたぐらいでした
(実際にはさらに大きな地震が本震でした)

そのため、揺れの強さに関しても
確実なことは言えません。

本震よりもエネルギーが弱いとは言え、
本震のマグニチュードが8や9であれば
マグニチュード7クラスの前震が
起きることもありますし、
地震の強さで、前震に特徴を見出すのは
難しいかと思います。

例えば、M6の地震が起きた場合、
前震の可能性もありますし、
本震でもM6の地震はありますから、
どっちだか分からないわけです。

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揺れ方に特徴はあるの?

前震の揺れ方に特徴はあるのかどうか。
これも、具体的な特徴はありません。
前震でも、縦揺れだったり横揺れだったり
色々な揺れ方がありますし、
地震の揺れの時間も様々です。

本震よりも地震のエネルギーは小さいので
その揺れの強さや時間は弱く・短くなる傾向には
ありますが、中には強い前震もあるために、
この見分けはつきませんし
本震でも弱く・短いものもありますから
前震だけの存在する揺れ方の特徴、というものは
現時点では見つかっていません。

回数に特徴はあるの?

大きな地震が来る前触れとして、
普段はあり得ないような非常に多い回数の
地震が発生する可能性はあります。

小刻みに小規模の地震が大量発生する、
ということですね。
これは一つの前震の特徴と言っても
良いかとは思います。

しかしながら、それで100パーセント前震かどうか、
ということは言いきれません。

確かに、東日本大震災などの発生前には
大量の細かな地震が発生してはいました。
が、伊豆群発地震など、小さな地震が大量発生するケースは
あり、それが確実に大きな地震に繋がるものなのか、
ということは判別できません。

確かに、前震は異常な回数発生することもありますし、
それは特徴の一つと言えるかとは思いますが、
前震ではない地震の場合も、そのような特徴が
見られることもあり、
その見分けは現時点では難しいものになっています

加えて、前震だから何度も何度も来るとも限らず、
前震が少ない回数だったり、
そういったこともあり得ます。
本当に色々なケースがあるため、
頻発する地震が、特徴の一つではあっても、
確実にそれで判断できるわけではないので、
前震の研究は、やはりなかなか進まないと思いますし、
難しいものになっているいと考えます。

本震までの時間に特徴は?

本震が発生するまでの時間に
特徴はあるのかどうか。

上でも書いた通り、そもそもその地震が
前震なのか余震なのか、ということは
識別ができません。
後から結果論として判明するだけです。

そのため、地震発生時点では本震なのか
前震なのかを判断することは難しいです。

しかしながら、前震である場合は
本震は、数日以内に起きる可能性は
非常に高いです。

例えば、東日本大震災の際もそうですし
熊本地震の時もそうです。
前震から本震までの間隔は数日間しかありませんでした。

仮に、発生した地震が「前震」であるのであれば
数日間の間に「本震」が発生する可能性は非常に高いと言えます。

ただ、何度も書いている通り、現時点では
前震・本震の見分けを付けることが出来ないため、このことを
知っておいてもなんとも言えない、というのが事実ですね

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前震の前触れはあるの?

前震が発生する前に前触れはあるのかどうか。
正直なところ、これもなんとも言えません。
地震の前兆現象として、
動物の異常行動だとか、地震雲などの気象的な現象、
頭痛やめまいなどの人間の感覚的な現象などなど
色々なことが言われていますが
そのいずれも、科学的に完全に解明されていることは
現時点ではありません。

そのため、前震にせよ、本震にせよ、
その前触れを知ることは難しいです。

仮に、前震・本震問わず、地震に
何らかの前兆現象があったとしても、
それを知ることは難しいですし、
今の時点では、何も分からない、というのが現実です。
当然、前震の前触れがあったとしても、
それを知ることはできない、ということですね。

被害に特徴はあるの?

前震による被害に特徴はあるのかどうか。

前震とは言え、地震であることに違いは
ありませんから、その被害は様々です。
基本的には先にも書いた通り
その判別はその場その場ですることはできません。

前震なのか、本震なのかということよりも、
ひとつの地震として考えることが良いでしょう。

本震よりも小さなエネルギーですから、
被害の規模としては本震よりも少なく
それほど大きな被害が出る可能性は低いと言えますが、
前震でも、本震が強い場合、強い揺れに
なる可能性はありますから、
場合によっては、強い揺れが発生して
大きな被害が出る可能性も十分にあります。

前震でも、決して被害が出ない、ということでは
ありませんし、その強さによっては建物などへの被害、
人的被害などが発生してしまう可能性は十分に
考えられますから、その点に関しても
注意をしておくようにしましょう。

前震・本震に関係なく、地震から身を守るための
行動を取ることはとても大切なことになります。

まとめ

前震の特徴としては、
本震よりも小さな地震であることですが、
前震と本震の区別を事前につけることは難しく、
現時点でも研究段階、ということになります。

長い年月をかけて、色々分かって行くのだとは思いますが
まだまだ地震関係では人間の手に負えない領域も多く、
地震被害を0にすることは
非常に難しいのではないかと思います。

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